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次なる経済大国 ジム・オニール

言わずとしれた元ゴールドマンサックスアセットマネジメント社会長、執筆時は会長職でしたが現在は退職のうえ独立しています。この方はみなさんも知っているBRICSの名付け親になります。このBRICSという言葉がどういう発想で生まれ、どういう統計処理をしたことによってこの4カ国が誕生したかの解説書という位置づけでいいと思います。

最近では中国、ブラジル、ロシアの経済減速が富に叫ばれていますが本書を読めばこのBRICS、ネクストイレブンという国々のダイナズムさに改めて感じさせられると思います。また、先進国の人間に寄った執筆ではなくあくまでも公平な視点にたっての解説書になります。

このブリックスの誕生の計算方法はゴールドマンサックス社が開発したGESという指数によって算出されマクロ的なものからミクロ的なものまでの決まった項目での算出になています。

たとえば日本では最近、安倍首相が携帯電話の値段が高すぎると宣言をしていますが、この指数によると携帯電話の普及が10パーセント進むと経済成長に0.6パーセント寄与するという国際的な枠組みの中から宣言したものというのがよくわかりますし、当然、このことを念頭に携帯電話の普及向上を目指しているのは明らかだと思います。ジムオニールは全ての経済予測というのは人口、主に生産人口によって明らかになると喝破しており、その結果が現在のブリックス諸国をみれば明らかに彼の予測は的中していることが論理的背景になります。

ただし、外れたの予測以上にこれらの新興国の成長が劇的であるということになると思います。

本書は2050年の世界経済がどうなっているかの視点で構成をされており、実際に2000値年ころにこのブリックスという言葉を作ってからほぼ的中していることからぜひ、読んでほしい一冊になると思いますし、また既存の概念を破壊することから、この意味は実態経済を正しくみる視点という点から勉強になる一冊になると思います。

新興国との付き合い方

数々の著名人のインタビューをみていてジム・オニールほど頭が切れる人はいない、と思うのが素直な感想でぜひ、彼の著作を読んでみたいと思っていたのは常日頃思っていたことです。実際は彼の著作を調べたこともなかったのですがつい先日、古本屋でみつけわくわくして買ったのがこの本になります。

日本経済新聞でのインタビューでは、彼の頭の良さに翻訳がついていかず言語不明瞭になってしまったほどの頭の良さになりますが、本著では訳者が平易に書き換えたがかなり優れているのかはわかりませんが、キレキレのイメージは払しょくされたような感じになります。

しかし、言葉は平易になったにも関わらず、ひとつのセンテンスの中にはやはり考え抜かれた言葉が詰まっていると感じます。

先ず、先進国の人たちは日本も含め、受け入れることが大事だということ主にいっています。つまり先進国の報道や実感は新興国は、将来のライバルになり得るので非常に偏向的な報道がなされているということ、特に日本では、韓国や中国への偏見からあまりライバル視をしていないが韓国はともかく中国のおこぼれで何れ商売をしなければいけないのは確実なのだから、中国を受けいれ、そしてそれを自国の発展に役立てなければいけない、ということを強調されました。

その点はドイツと日本は天と地ほどの差がありドイツは上手く中国は利用しているが、日本にはオニール氏自身が日本の企業と面談した際、自身から提案しないと新興国の有望市場への投資の質問はなかったという閉鎖性に疑問を呈しています。

もちろん、オニール氏は、人口動態から経済予測をしいるので日本の将来に対しては悲観的な見方をしています。

しかし、一番の問題は日本を含めた先進国が新興国を見下したような態度をとり続け、将来は間違いなく新興国からの受注が増えるのにどうしてそういった態度を取るのかのに疑問を呈しています。この本を読めば、近い将来、先進国が新興国に呑みこまれることは間違いないと思うことでしょう。

冒頭この本には中国やインドがかつて世界のGDPの5割以上を握っていた事実をみればこれからそのようなことが起こっても全然不思議ではないと記されています。

日本株投資に不安を感じている方におすすめ

私がこの本を手にとったのは、ジムオニールさんの本を読みたいという気持ちが大半で、そして自分には有望な新興国市場の勉強が足りないと感じていたからです。この本を読む前から人口動態が経済を決定することはわかっていましたのでその国の株式に投資は何れしなくてはならないと感じていたものです。

しかし、実際に読んでみると新興国への投資はかなり魅力的なものだと感じてましたし、また、海外でも今まで先進国にしか株式投資をしなかった自分を恥じました。それだけ魅惑的な文章ともいえると思いますが、データに裏打ちをされていますので非常に安心ができます。

やはり日本株投資に不安を感じている方は読むべき一冊と思いますし、それよりも大事なことは、新興国への偏見という見方が自分の中に存在するということを気づかせてくれた一冊にもなります。

偏見や差別は人間の本能にはあると思いますが、それを言葉や態度で示してはいけないとうのは当たり前のことですが世界の首脳やマスコミがその態度を取っているのに全く自分が気付かなく、自身もそうであったことに気づかせてくれましたある意味、自分の思考回路の間違いを指摘してくれる一冊になると思います。

jbpress.ismedia.jp

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