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「見かけ」が仕事を決める! 大森ひとみ

 「見かけ」が仕事を決める!は「男の仕事は外見力で決まる」など、ビジネスマンにファッションや礼節を教えるイメージコンサルタントというお仕事をされている大森ひとみ氏の著書です。
大森氏は、長年イメージコンサルタントとして活躍されており、日本人のイメージコンサルタントを代表する方の一人でもあります。
「見かけ」が仕事を決める!は、そんな著者だからこそ書けた底の深い知識を元に作られた著書です。

私たち日本人はとかく見た目で決めつけることを嫌がります。
見た目が良くても、中身が伴わなければ意味がないという考えが親から子へ受け継がれているためです。

また額に汗して働く勤勉性を美徳とする点もあり、それらに比べ、見た目を良くすることは小手先の方法でしかないと捉えられているフシがあります。

そのためこの本のタイトルに、「見かけ」という言葉が使われていることから小手先の方法論に見られやすいですが、著者の考えや提案は勤勉性などと相反するものではなく、むしろ勤勉さや有能さをきちんと評価してもらうための知恵であることが、本書を読むことで理解できます。

本書では「見かけ」が整うことで年収の違いができることの調査データや、多くの経営者などの装いに対する事例を挙げることで、本来仕事の内容とは関係がない部部である「見た目」で人の評価が変わることについても書かれています。

また、本書の大部分を占めているのはビジネスマンのコーディネートについてでです。
この本の特徴は「見かけ」が大事ということを声高に叫ぶのではなく、見た目が与える印象についての事例などを前半部分に止め、中盤から終盤まで終始コーディネートについて書いているところです。

そのため、ビジネスマンが今後の装いを検討する際に必要になるスーツの選び方やネクタイの選び方などが一通り網羅されており、自分の職業や作りたい雰囲気に合わせてスーツなどの選び方を学べるようになっています。

このように、日々の仕事をうまく遂行するために、ご自分の印象を良く見せるヒントが沢山書かれた本です。

ビジネスマンとして本来取り入れる必要のある装い

本書を見て非常に勉強になったのは、装いについての認識と機能についてです。

多くのビジネスマンが身につけるものを選ぶとき、自分の好きなブランドのスーツ、ネクタイ、ワイシャツや時計などを選び身につけようとするはずです。

しかし、本書が教えてくれる装いに対する認識は、そういった趣味嗜好を満たすために装いが存在するのではなく、他人に何を伝えたいかを考えたコーディネートこそがビジネスマンとして本来取り入れる必要のある装いだということです。

日本には元々スーツを着る文化がありませんでした。
そのため、よほど欧米の文化に精通していなければ、スーツやネクタイの正しい選び方を知っている人はいません。

そんな日本人が欧米文化であるスーツやネクタイを、適切な知識なく取り入れようとすれば自分の趣味嗜好や自分の常識の範囲でしか選ぶことができません。

また、全ての店員さんがスーツを買われる方の状況を把握しているわけもないため、適切なアドバイスができるわけでもありません。

このことについての認識がなく、スーツやワイシャツ、ネクタイなどのビジネスに使う道具を選ぶことは結局誰に何を伝え、どういった姿勢でビジネスに取り組んでいるのかを不明確にします。

ビジネスの世界でグローバル化が叫ばれてもうかなりの月日が立ちましたが、日本人が世界で適切に受け入れられるためにもマナーとして、この装いについての知識を身につける必要があります。

本書で登場する有名な経営者が、行く場所に合わせて装いを変えたり、その場にあった立ち居振る舞いをすることはビジネスマンとしてビジネスに入る前の段階の、当たり前の感覚であるという認識を持てたことは非常に勉強になりました。

また、装いについての機能とは非常に簡単に言えば、TPOを考えた装いが必要という事実です。
なぜ、レストランにドレスコードが設定されているのか。
なぜ、行く場所によってスーツやワイシャツの素材や形を変えるのか。
なぜ、行く場所によってはブランドなどにも気を遣わなければいけないのか。

その装いにある機能は、こういった場所での自分の立ち位置や相手とのコミュニケーションを考えた結果、選ぶべきだと知ることができました。

出世を望む多くのビジネスマンにおすすめ

この本はある程度の役職に就かれている方はもちろんのこと、人前に出るお仕事をされている方や今後会社での立ち位置を上げていき、責任のある仕事をしたいと希望する人たちにおすすめな1冊です。

それまで、必死に頑張って仕事をしてきた人が役職者になったら突然装いも適切に判断できるようになるということはありません。

ある程度の地位になると、社内だけではなく、社外の人とも会食や会議が増えていくことが一般的ですのが、こういった認識についての考えが定まっていない場合、前述したようにご自身の趣味嗜好が入り、中には高級なものなら何でも良いだろう、ワイシャツは白でいいだろう、というような視点からしか選べなくなり、高い金額をかけているのに恥ずかしい思いをすることにもつながるかもしれません。

そんなことにならないためにも、ビジネスマンとしての装いに対する認識や知識に触れておくことは、出世を望む多くのビジネスマンにとって必要なことです。

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「見かけ」が仕事を決める!

「見かけ」が仕事を決める!