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ビジネス本・金融本感想文

おすすめビジネス本・金融本をご紹介

これからの人生お金に困らない本 日経ヴェリタス編集部

投資

雑誌日経ヴェリタス編集部・編で30代世代の未来家、50代世代の今田家、70代世代の加古田家の異なるそれぞれの世代にスポットを当ててお金の悩みを明らかにし解決へのヒントをくれる本です。

未来家は共働きで子供がそろそろ欲しい世代、また、老後に関しても準備をしておこうという旺盛な意欲で投資や企業など様々な冒険をしていきます。

今田家は夫が会社員、妻は専業主婦、3人の子供は30歳バリバリのキャリアウーマン、30手前の劇団員、そして高校生夫の定年を5年後に控えお金を貯めたいと考えているが子供たちにお金がかかりなかなか思うように貯蓄ができない。起死回生なるか?

加古田家は年金合計30万円の夫婦、長男を亡くしたものの、貯金もあり老後に不安はないはずだったのだが・・・。

という物語調で各世代におけるお金に関する課題、解決策のヒントを開設してくれます。

どんな課題が隠れているかを紹介しますと、
・子供の学費が老後資金を侵食?
・遺産分けには遺言書で対策を
・相続時精算課税
・2015年の相続税改正について
・70代、資産減少が不安な世代、どんな運用を?
・若い世代は1割から3割を積極運用に回す戦略も必要
・投資のリスクとは
・リバランスの仕方
・50代世代の貯蓄、中央値は550万円
・その保険ホントに必要?
・生命保険の受け取り方
・離婚による妻への分割(年金・財産)
・国民年金
・遺族年金
・不動産投資
・在職中の育休
などなど、人生に沿ってどんな課題が出てくるのかがわかり、その少しの解決のヒントをくれる本になっています。

課題は明らかになりますが、決して即解決につながるわけではありません。しかし、お金についてどんな勉強をするべきかがわかります。ぼんやりと、『うちは相続の問題がある』とか『年金の仕組みがよくわからない』とか『保険や運用は怖いものなのでは?』といったことを解決するための方向性を示してくれます。私たちはこの本にそって各論を勉強し自分の人生でお金に困らないように準備することが必要です。

ライフプランの基礎を作ることに役立ちます

30代、50代、70代のそれぞれの人生でのイベントが実感として学べます。

誰しもぼんやりと老後を不安に思うことがあると思いますが、この本では大学への進学、息子の結婚、退職、定年、年金暮らし、認知症、老人ホームへの入所など人生のイベントを明確に示しています。このイベントを自分に当てはめることでライフプランの基礎を作ることに役立ちます。

私はファイナンシャルプランナーとして家計のコンサルティングを行っていますが、充分な収入があるから今のままで老後まで楽な生活がおくれると考えている人が多くいらっしゃいます。逆に、収入が少なく、絶望感に襲われ何も行動しない人もたくさんいらっしゃいます。そんな方には90歳、100歳までのライフプランを作成してもらいます。しかし、みなさん楽天的なプランを立てられます。車の買い替えサイクルは本当に10年でいいの?とか、住宅の修繕は?とか老人ホームに入ったとしても貯金は取り崩さないままでいれますか?などと質問すると『あっ!』となってしまうパターンがほとんどです。

この本は読みやすいし、時間もかからないのでお客様にお勧めして読んでいただくと、本に書いてあること以外にも思い当たることが多いらしくライフプランの中にしっかりとイベントを盛り込むようになり、お金が思っていたよりも足りなかった!どんな行動をすればよいのか?という積極的な姿勢になる方が多いです。それだけじっくりと考えながら読める本だと思います。

また、少し専門的になりますが、投資に関して『リスク』の計算の仕方も簡単に、わかりやすく紹介されています。これはファイナンシャルプランナーの方でも知らずに、もしくは勘違いされて活動なさっている方が多いのではないでしょうか?全体的に難しい話は出てきませんし、どれも基本的なことばかりなのですが、専門家が読んでも基礎の復習になる良本であると思います。人生の流れに沿ってお金の話を解説しているので専門家にとっては項目ごとの方が読みやすいかもしれませんが、お客様がどんなふうにどんなことを不安に思っているのかを体験するのもいいのではないかと思います。

家計を考えるきっかけになる

ぼんやりと家計や老後にに不安を感じていて何とかしなければとは思うが何をしたら良いかわからないという人に読んでほしいですが、一番は結婚したばかりの人に読んで、家計を考えるきっかけにして欲しいです。

20代、30代の方が読んでライフプランをきっちり立てるのにお勧めですが、独身者は読んでもピンと来ないかもしれません。40代や50代の方でも読んで参考になりますし、実際の家計を立て直すヒントになると思います。40代、50代の人にはぜひ家族で話し合ってお金について考えるきっかけにしてほしいですね。

また、ファイナンシャルプランナーとして独立、起業していらっしゃる方、ファイナンシャルプランナーとしてお客様の相談にのってらっしゃる方にも是非、参考にしてほしい一冊です。お客様の相談を受ける専門家の方でも、個別の相談にのっていると相談の本質が見えなくなり方法論に走ってしまうときがありませんか?

そんなときにこの本を読むと、お客様は何が不安で相談しているのか?これからの人生に必要なことはどんなことかが改めて頭に入ってくるので、相談の本質も見えてくると思います。お金に不安のある方、専門家の方にぜひ読んでほしいです。

 

これからの人生 お金に困らない本 (日経ビジネス人文庫)

これからの人生 お金に困らない本 (日経ビジネス人文庫)