ビジネス本・金融本感想文

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バカでも年収1000万円 伊藤 喜之

著者である伊藤喜之氏は、元々輸入車系の商社に新卒入社した一般的なサラリーマンでした。
その会社で営業職を担当するものの、全く成果は出ず。
遂には営業職を外されて、工場での出荷作業の担当に回されてしまいます。
その屈辱から一念発起...ではなく、伊藤氏はそのままやる気の無い自堕落なサラリーマン生活を送ってしまいます。
まさしくダメサラリーマンと呼ぶにふさわしい状態で、工場での仕事を終えたら帰宅し、お菓子を食べながらダラダラとテレビ番組を見る毎日。
しかし、そんな伊藤氏にある転機が訪れます。

その転機とは、これもドラマチックなものでもなんでもなく、テレビ番組である料理研究家の方が言った 「今のあなたの体は、1ヶ月前に食べた物で作られてるんです」というものでした。

ボケっとテレビを見ていた伊藤氏でしたが、この言葉を聞いた時に「ダメな自分を作っているのも、自分の選択によるものなんじゃないか?」「だったら、今までに選ばなかったような選択肢を選べば、仕事や人生が上手くいくかもしれない」と強く感じたのです。

この時の閃きを転機に、伊藤氏はこれまで選んでいたAではなくBを選択してみようというあまりにもシンプルな発想をベースに、ビジネスマンとして成功の一途を歩む事となります。
著者の経験に基づいたビジネス書というと、ドラマチックな展開や千載一遇のきっかけなどが登場しがちですが、このエピソードからも分かる通り、本書にはまさしく誰もが体験可能な日常にありふれた小さなきっかけや気付きばかりが登場します。
また、自身をバカだと断言する伊藤氏の姿勢も相まって、非常に親しみやすく嫌味の無いビジネスノウハウ本として読む事が出来ます。

具体的なノウハウとして紹介されるものの中には、「成功の糸を見落とさず、掴む方法」「とにかく速いスピードで動く」「口座ではなく人に貯金する」「夢を持たない事の大切さ」「逆さまの法則」などといった、興味をそそられる内容が並びます。

またその全てを伊藤氏が実践し、その様子が具体的に紹介されている事から、自身で実際に同じ行動を取ろうとした時のイメージも湧きやすいという点が秀逸です。
これらのノウハウは総じて誰にでも出来る事で、実践するに当たって学歴や頭脳や実績などもいりません。

本書を読み終えた時、成功を掴むために必要な事とは、実はこんなにもシンプルで簡単な事だったのかと実感出来るはずです。

物事に取り組む際にスピードを再重要視する

私が実際に本書を読んだ事で得られたものの中で、最も役立った事は物事に取り組む際にスピードを再重要視するという事でした。
書の中では「超速行動」という子供が使うような言葉で表現されており、人の倍働くのでなく人の5倍のスピードで行動する事で一気に成功へと近づけると解説されています。

実例として紹介されているエピソードには、あるデザイン会社に勤務する年下の男性に対し、伊藤氏は「クライアントとやり取りする際、これまでのステップに捕われず、相手が驚くようなスピードで仕事を進めてしまう」というものでした。

その男性に対して伊藤氏が提案した超速行動は、WEBサイトの制作案件に関して、料金プランやサイトの枠組みの説明などの仮提案を飛ばして、相談を受けてから1週間後に受注していないにも関わらずいきなり8割程度の完成品を見せるというものでした。

クライアントはそのスピードにまず驚くと共に、発注していない段階でも商品を目の前に見せられた事によってその商品が欲しくなり受注に至る、という結果が得られたそうなのです。

確かに、あらゆる仕事に於いて人は間を作ってしまいがちです。

それは納品する商品やサービスのクオリティを上げるためと考えれば必要なステップだとも思いますが、クオリティがクライアントの欲求を満たせるレベルなのであれば、想像を超えるスピードで提案・納品する事は良い意味で意表を突き、購買意欲を喚起させられるのだと理解出来ました。
クオリティ以上にスピードを重視する事で、クライアントの印象にも強く残ります。

こういった手法を始め、とにかくスピードを最重要視して仕事に取り組んでみた所、まず同業他社とのクライアント争奪戦で有利に立てる事が分かりました。

というのも、相談や受注を受けてすぐに仕事に取り組み、同業他社より遥かに速い段階で提案や商品紹介を行う事により、まずクライアントとやり取りする回数が増えます。
最初の提案がダメでもやり直して再提案、それもダメならまた再提案と繰り返す事で、クライアントとコミュニケーションを取る機会はどんどん増えていきます。

提案がダメならばなぜダメなのかを事細かにヒアリングする事で、クライアントの深いニーズに触れる事も出来るのです。

これによって、同じスタートラインからよーいドンとなった同業他社の中で、クライアントのニーズを最も理解し、また最もお互いの気心を知り合えている取引相手になる事が出来ていました。
超速行動の説を実践し役立った事はこれだけでなく、仕事以外でも人から頼まれた事の処理をとにかく速く行っていった事で、信頼を得られる機会が以前よりも大変多くなりました。

これだけでも本書は私にとって千金の価値があり、他のノウハウも簡単でありながら効果の出やすい秀逸なものばかりです。

全国のサラリーマンの方に一度読んでみて欲しい

まず当然ですが、全国のサラリーマンの方に一度読んでみて欲しい内容です。

その中でも、日々の仕事にイマイチやりがいを感じられない方や、ご自身の実力を低く見積もってしまっている方など、仕事全般に於いて不満足感や空虚感などを感じてしまっている方へ特にお勧めしたいです。

目の前の仕事は昨日と同じ、しかし、取り組み方を変える事でその先に広がる未来は明るいものになるのだと感じる事が出来ます。

当然、ノウハウの実践によって周囲からの評価は変わるでしょうし、インセンティブが付くような仕事であれば収入アップへと繋がるはずです。

本書でノウハウはいくつも紹介されておりますが、その中でも超速行動を取り上げたのは、現在「超速」と呼べるスピードで行動をしていないと自覚出来る方には、まだまだ多くの可能性が眠っている事を感じて欲しかったからでもあります。

例えば、伊藤氏はあるビジネス交流会で目上のビジネスマンの方から、ある商品を使ったら仕事の効率が良くなったと聞かされます。

伊藤氏はその時、その場でインターネットを使い同じ商品を注文し、「注文してみました!良い情報を教えて頂いてありがとうございます!」などと、相手が驚く程のスピードで紹介された商品を購入しました。
この事から、また伊藤氏への評価が上がって行く事になったりするのですが、さすがに現状このくらいのスピードで物事に取り組んでいる方は少ないはずです。
しかし、それはご自身が自覚していない伸びしろが多く残されている事を意味しています。
その事を気付かせてくれる本書は、現状に満足していない方にとってのバイブルにもなりえるクオリティだと考えています。
超速行動の一歩目として、早速この本を注文されてみてはいかがでしょうか。

バカでも年収1000万円

バカでも年収1000万円