ビジネス本・金融本感想文

おすすめビジネス本・金融本をご紹介

プランB 破壊的イノベーションの戦略 著者:ジョン・マリンズ、ランディ・コミサー 訳:山形 浩生

この本は、最初に考えたアイディアやプランよりも、その次に考えて実践するアイディアの方がうまくいく、ということを、いろいろな実例をもとに教えてくれる本です。本の中では最初に考えて取り組んだものをプランA、次に考えて取り組んだものをプランBと呼んでいます。

著者は自身のハーバード大学での研究から、ビジネスや仕事がうまくいくのは最初に取り組んだプランでは無く、そのあとにやったことの方がうまくいくということを発見し、多くの企業の実例研究を行っていました。

その成果からこの本が生まれたのです。

どんな仕事でも企画を立てたり設計図を描いたり様々な計画を立てたりして、仕事にとりくむことが多いです。

その中で、新しく事業を立ち上げたり新商品を販売するとき、あるいは会社を立ち上げたときに考えたり編み出したプランの多くはうまくはいきません。世界をまたにかけるアップルやザラ、トヨタ自動車などがそのことを実例として示していることを、詳細に述べています。

例えばトヨタ自動車は当初、大衆向けの車を開発・製造・販売してそれが主力商品でした。

しかし、そのスタイルではアメリカや欧州などでは思うような結果が出なかったのです。そこで、高級車を次々と開発して投入したところ、爆発的なヒットを生み出し、今では世界で1・2を争うほどのクルマメーカーとなっています。

このような実例がいくつも紹介されているのです。

読んでみると企業の実例ばかりで、個人の活動や仕事の取組みには関係なのではないか?と思うかもしれません。しかし、読んでいけば分かりますが個人の取り組みも多く紹介されているのが分かります。

どんな会社でも最初から大企業だったということはなく、立ち上がった当初は吹けば飛ぶような規模だったのです。

そこでは経営者自らが裸一貫で飛び込まざるを得ず、彼らのプランAとプランB、さらにはプランCでどのようなことをやったのか、なぜそのアイディアが出てきたのか、ということがつぶさに記載されています。

一般個人にも当てはまる取り組み方が載っているのです。

「仮説」と「改善」

この本で役立ったのは「仮説」と「改善」です。

仮説を立ててそれを確かめ、そのうえで改善を加えて再度実践してみる、という繰り返しで仕事の進み具合が速く正確になり、そして結果がどんどん出ていくようになります。

これは最近の企業運営やトップ営業マンなどの動きを見ていると、すごくよく分かります。どの会社でも、プランAはうまくいかない、という前提を持ちつつ新しい事業に取り組んでいるのです。

これはどういうことかというと、机上で考えたことがすぐにうまくいくとは限らない、ということを多くの人が分かっているからです。どんな仕事であろうとビジネスであろうと、そこには人がいます。必ず相手になるのは人なのです。人は人が計算した通りに動くということはほとんどなく、その場その場でこれまで経験した状況とは違う状況に必ずなります。だとすると、机上で検討したり会議室で決まった通りに物事が進むということはまずないことなのです。
多くの人はそれを分かりつつも「いや、これで大丈夫!絶対うまく行く!」と、根拠のない自信を持ってしまいます。だからうまくいかなかったときの落胆が大きいのです。
そこで、プランAはうまくいかない、ということを頭に入れておくと、プランAはテストであり本番はプランBだ!という心構えが出来上がります。最初からテストを兼ねた取り組みだということであれば、たとえそれがうまくいかなかったとしても、次への一歩になるのです。

テストですから、やってみて改善点はどこか?を探す目がそこに入ります。新商品を打ち出して販売したところ、思うように売れなかった・・・。それはなぜなのか?という視点があるので、改善点を見つけてそれを穴埋めしようという腹積もりがすでにあるわけです。

だから、たとえうまくいかなかったとしても「次行こう!次!」と、前向きにとらえることができるのです。

仕事をするうえで、ビジネスを展開する上で、もっとも大事なのは「仮説を立ててそれを検証する」ことです。そして結果を見て修正していくことです。

これができている営業マンはどこに行っても、どんな業界でも結果を出しています。逆にできてない(やっていない)人は、何をやってもうまく行きません。

それがよく分かる内容なのです。

一度の失敗で凹んでしまうサラリーマンへおすすめ

一般サラリーマンにおススメの本です。

よくある「ノウハウをギュッと詰めた本」ではなく、いろいろな実例を題材にしているので、すぐにあなたの仕事に使える形になっています。一通り実例に目を通した上で、どこが活用できるのか、逆にどこが活用できないのか、が判断しやすくなっています。

どうやったらうまくいくか、逆に何をしたら失敗するのかということがこの本からよく分かります。一部の人に限った話では無く、どの業種でも会社でも起こり得ることだというのが、読んでみれば実感として理解できるでしょう。

そして、この本を読むと失敗が失敗ではないということがよく分かるはずです。

一度の失敗で凹んでしまうサラリーマンはすごく多いですが、凹むことは全くありません。失敗したのはプランAであり、それを改善してプランBとして再度チャレンジすればいいのです。

その繰り返しをしていけば、あとに残るのは成功事例ばかりとなります。
読んだその瞬間から、あなたの仕事に使えます。サラリーマンにおススメです。

プランB 破壊的イノベーションの戦略

プランB 破壊的イノベーションの戦略

  • 作者: ジョン・マリンズ,ランディ・コミサー,山形 浩生
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/08/25
  • メディア: 単行本
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